
透明化という挑戦
「隠して守る」のではなく、「開いて信頼を築く」。
これが、いま私たちが掲げる透明化の挑戦です。
現場では、天王寺での引き抜き事案や、当日キャンセル不正の疑いなど、耳を塞ぎたくなるような出来事がありました。これまでなら「波風を立てないように」と内側で処理していたことかもしれません。けれども結果として、不信感や不満を積み重ねてしまい、後から大きな溝になる。
だからこそ、私たちはあえて開示し、共有する道を選びます。
それは、現場にとっても本部にとっても「痛み」を伴うこと。けれど、事実を見ない限り、本当の改善も、次の信頼も生まれません。
透明化の意味は、「監視」や「管理強化」ではありません。
むしろ逆で、現場の声や実績を正しく評価し、寡黙に頑張る人を取りこぼさない仕組みに変えるためのもの。
数字や成果、意見や不満――全部を事実ベースで可視化していく。
そこから初めて、信頼に値する組織運営が可能になるのです。
安全管理の原点へ
トレーナーのセッション中に起きた負傷。
原因は、特別な種目でも、難易度の高いプログラムでもありません。
単純な「配慮不足」でした。
周囲を見て、声をかけ、補助につく。
誰もが研修で一番最初に学ぶ“当たり前”のこと。
それが抜け落ちてしまったとき、事故は静かに起こります。
「慣れたからこそ、基本を飛ばしてしまう」
「自分のペースに余裕がなく、確認を怠ってしまう」
―その背景には、中堅層特有の“独り相撲”がありました。
安全を守ることは、ただ怪我を防ぐだけではありません。
「この会社は安心して通える」という信頼を守ることに直結します。
お客様の身体を預かる以上、私たちは一瞬の気の緩みも許されない。
だから再び、原点に立ち返ります。
基本の動作を徹底すること。
そして、マネージャー層はその場で介入し、“見て見ぬふり”を絶対にしない文化をつくること。
それが会社側からの手向けになるように。
安全管理の徹底は、セッションの質を高める以前の、人としての役目であることを、忘れてはいけません。
100本越えの景色を描き直す
セッション数100本を超えるトレーナー。
その数字は大きな誇りであり、アヴニールの可能性を広げてきた証でもあります。
しかし一方で、到達した先は孤独でもありました。
「100本超えたら、もう自分の裁量でやってください」
そんな空気が、どこかに漂っていました。
けれど、数字を積み上げれば積み上げるほど、顧客数も増え、トラブルのリスクも増える。
むしろ、その先にこそ“支え”が必要ではないだろうか?
だからこれからは、100本を「ゴール」ではなく「新しいステージの入口」として位置づけます。
管理側も並走し、データと仕組みでサポートを厚くする。
ビジネスとして更新率や継続率を見ながら、
人として、その人に合った役割や成長の場を用意する。
トップを走る人にこそ、「あなたは一人じゃない」と伝える組織に変えていかなければ、本当の意味でいい会社になれないと断言したい。
出店は未来の証
「なぜ、こんなに次々と新店舗を?」
そう思う方もいるかもしれません。
和歌山、金剛、池田…。
確かに、毎月のように新しい店舗の準備が進んでいます。
その背景には、既存店舗が「嬉しい悲鳴」を上げている現状があります。
予約が埋まりすぎて、新規のお客様を断らざるを得ない。
既存のお客様も、希望の日に通えないことがある。
満員御礼。それは、嬉しい悩み?
いや、でもそれは悩みには間違いありません。
もし、結婚間近のお客様が、セッションを取れなかったら?
もし、運動しなければ手足の痺れが出る人が、セッションを取れなかったら?
だから近隣にもう一店舗をつくる。
それは単に“売上のため”ではなく、お客様のため。そして、仲間のため。
企業としては負担を分散し、もっと快適に利用できる環境を整えるため。
しかし、社会的にはもっと大きい意味があります。
出店とは、未来に向けた“約束”そのもの。
街に灯をともすように、一つひとつ証を刻んでいきます。
グループセッションという小さな旅
パーソナルだからこそ深い効果がある。
だが、効果とは感覚でしかない。
10キロ痩せようと、1キロ痩せようと、その価値を判断するのは、人の感覚でしかない。
それでは、アヴニールは何を提供できるのか?
そんな発想から産声を上げようとしているのが、アヴニールのリトリート(グループセッション)です。
アヴニールは少なからず、お客様に非日常を提供してきた。
それをもっと大胆に、公に。
お寺や自然の中、公園や特別な会場で、少人数で体を動かす。
トレーナーを目指すあなたこそ、
非日常に日常を重ねたのではないでしょうか。
非日常の空気の中で味わう体験は、ただの運動を超え、心を解放する時間になります。
それは小さな旅のようで、帰ってくるときには心身ともに軽くなっている。
この“旅”を、11月から本格的にスタートさせたい。
ゆくゆくはアヴニールの新しい顔になるように。
心を休める場所を
社員は、どれだけ仕組みを整えても、人の心は疲れます。
だから私たちは「ハートブレイク週間」をつくりました。
「壊す」!?いえいえ、「休む」です。
大事なのは「言える」「届く」「返ってくる」そんな場所が会社にあるということ。
不安や悩みを抱えたまま走り続けるのではなく、立ち止まり、声を届けられる。
その声を受け取って、改善につなげていく。
会社は数字だけでは動かない。
人が動かないと成り立たない。
一人ひとりの心が折れないことが、何よりのエネルギーになる。
そのための仕組みを、私たちは形にしました。
出退勤が信頼へ
組織が大きくなっていくことにより、
「出勤しているのかどうか」が不明瞭、
その状況は、組織の根幹を揺るがしていることに気が付きました。
出退勤はただの“打刻”ではありません。
働く人にとっての“信頼の入口”です。
監視ではなく、仕組みから産み出させる信頼で回す。
名も無き努力を、評価される実績へ。
そこから本当の働きやすさをつくり出していきます。
クレームから学ぶ文化へ
クレームは失敗ではありません。
「次にどうするか」を教えてくれる大切なヒントです。
一つひとつの声を、記録し、検証し、改善につなげる。
その積み重ねが、顧客の信頼を強くしていきます。
だから私たちは、クレーム対応を“文化”として定着させます。
誰かを責めるためではなく、みんなで未来を良くするために。
こうして振り返ると、どのテーマも「厳しい取り組み」に見えるかもしれません。
でも、裏にある理由はすべて同じ。
お客様の笑顔を守ること。仲間の努力を支えること。そして未来を切り拓くこと。
アヴニールは、これからも挑戦をやめません。