僕は昔から鳥がとても好きで、実家ではこれまでに9羽ほどの鳥たちと暮らしてきました。
寿命を迎えて静かに眠るように旅立った子もいれば、ふとした隙に窓から外へ飛び出してしまい、二度と戻ってこなかった子もいます。今年の7月には、また大切な1羽を見送りました。別れは何度経験しても慣れることはありませんでした。
けれど、不思議なことに心に強く残っているのは、悲しみよりも一緒に過ごした時間の方です。
小さな体で夢中になってご飯をついばむ姿や僕が玄関に入ると同時に、足音を聞き分けて一斉に鳴き始める声、頭の上や肩に飛び乗ってきて、おかえりと言ってくれているような仕草、そんな日常の一つひとつが本当に幸せで、今も鮮明に思い出せます。
鳥たちは言葉を話せないけれど、仕草や鳴き声でたくさんの気持ちを伝えてくれました。その存在は、家族であり、心を癒してくれる大切な存在でした。
今は同棲をしていて、動物を飼っていない生活を送っています。でも、もしまた新しい家族を迎える日が来たら、中途半端な気持ちではなく、これまでの経験を胸に、もっと深い愛情と責任を持って育ててあげたいと思っています。
今年旅立った愛鳥の分も含めて、これから出会う命には精一杯の愛を注いでいきたいと強く思います。
動物と過ごす時間は、かけがえのない癒しであり、人生を優しく豊かにしてくれるもの、これからもその気持ちを忘れず、大切にしていきたいです。
