CTO阿部の「ことばの種」– category –
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安心感の提供【ことばの種】
揺れる心からは、安心感は生まれない。 誰かの不安に手を伸ばす前に、先ずは自分の足元に灯りを点けよう。 心が波立つままでは、優しささえも揺れてしまう。 『持たぬものは、渡せない』 それは、厳しさではなく、真実の合図。だからこそ、与える前に整え... -
美意識とは【ことばの種】
美しさは飾りではなく、軸を支える芯ともなる。強さがなければ美しさはすぐに崩れ、逆に美しさがなければただ硬いだけになる。 『美しさと強さは、互いを映し出す鏡』 美意識とは、単なる感覚でも趣味でもない。それは、日々の姿勢や言葉の選び方、手の置... -
能力の真意【ことばの種】
世の中が称える力は、多くの場合、他者の評価に支えられている。 肩書きや実績。それは、誰かが与えた舞台の上で輝く。 だが、真に光を放つ能力は、誰も見ていない場所で育まれる。 『借りた光ではなく、自らの火を灯そう』 他人の手によって開かれる扉は... -
果実よりも種【ことばの種】
『側は時を飾り、中は時を繋ぐ』 果実は時間を食べ、種は時間を育てる。甘さは刹那、核は永遠。 未来を愛する人は、中に手を伸ばす。 外を磨くより、中を耕そう。永遠は、目立たぬ場所に静かに棲む。 果実は、見せるためにあるように見える。だが、種は残... -
自己規律の真髄【ことばの種】
一日の幕開けは、音もなく静かなものだ。しかし、既にその静かなる幕開けから、我々は自己との見つめ合いを始めている。 「やるべきこと」は常に目の前にあるのに、「やる時間」はいつも足りない。 それでも我々は歩み続ける。己に従う“術”を知り得るため... -
責任の請負人は自分【ことばの種】
誰かのせいにすることは簡単だ。環境のせい、タイミングのせい、相手の態度のせい。 けれど、ほんとうに人生を引き受けて生きるというのは、自分の人生のハンドルを自分で握ることだと思う。 風向きではなく、舵を見つめる人になりたい。 『責任とは、罰で... -
適度な仕事とは【ことばの種】
働きすぎれば、力は削がれる。休みすぎれば、力は鈍る。 力には、「ちょうど良いめぐり」が必要なのだ。そして、そのめぐりを与えてくれるものが仕事だとすれば、適度な仕事とは、力に呼吸を与えることだと思う。 『力は出し切るものではなく、日々調える... -
偉大な愛で小さきを成す【ことばの種】
すごいことができなくても、“あなた”にしかできないことがある。 それは、「小さなことを大きな愛で包む」こと。ひとつの想いが、すべてを変えることがある。 愛とは、いつも静かなところに宿るものだ。 気付かれることのない働き。報われることのない優し... -
自己の利益よりも他者への奉仕【ことばの種】
静かに満ちゆく心には、誰かのために動ける余白が存在する。 “奪おうとする手”ではなく、“差し出す掌”が美しいのは、そこに「精神の静けさ」が宿るから。 ほんとうに強い人とは、求めずに与えられる人。 与えることが損ではなく、自然となっている状態こと... -
創造力を磨く【ことばの種】
『想像は心を遊ばせ、創造は心を生かす』 同じ“そうぞう”という言葉でも、それぞれに意味が違う。それに気づくと、いつも同じ景色でも、同じ空気でも、そこには新しさが生まれると思う。 今日をデザインすることが、明日を迎える扉になるのだ。 創造力とは... -
ちょうどいい匙加減【ことばの種】
多すぎても、少なすぎても、味は整わない。人生もまた、分量ではなく「匙加減」で深まっていくと思う。 他者との距離、言葉の温度、疲れへの配慮。それらすべてが「ちょうどよくある」ことは、実はとても繊細で、勇気を要すること。 『正解よりも、“ちょう... -
人と同じところを探す【ことばの種】
私たちは、隣の人と違うところを探しがちだ。“個性”や“唯一無二”という言葉に魅了され、誰かと「違う」ことに安心を求める。 でも、もしその視線を少しだけ変えてみたらどうなるだろう。 『違いではなく、同じところを探す人は、調和の種を蒔いている』 こ... -
現在位置の矢印【ことばの種】
地図を持っていても、自分の居場所が分からなければ、どこへも進むことができない。 「どこへ向かうか」よりも先に、「いまどこにいるのか」を知る必要がある。 たったそれだけの確認が、見えなかったものを浮かび上がらせていく。 『進むために必要なのは... -
えこひいき【ことばの種】
誰しもが、自分の中に引いた見えない境界線を持っている。 そこから、内側は「自分」とし、外側を「他人」と名付けていないだろうか。 その線の内側にあるものだけを特別に大切にしてしまうのは、きっと人間の習性だろう。 『人は自分という境界の中を優遇... -
執着しすぎないこと【ことばの種】
強く握りしめた手では、風を掴むことはできない。 “絶対”という言葉は、ときに私たちの目を曇らせる。けれど本当は、全てが“変わりゆくもの”として、私たちの前に存在すると思う。 【正しさではなく、今ここでの在り方を信じる】 「これが正しい」と思う気... -
なすべきを成す【ことばの種】
陽の光は、毎日黙って我々に差し込んでくる。 その光が、何かを求めているわけでもなく“ただそこにある”ように、我々もまた、“ただそこにあるべきこと”が必要なのかもしれない。 なすべきこととは、見つけるものではなく、気付かされるものだと思う。 「な... -
自制と共感【ことばの種】
人は、言葉より早く反応し、心より先に動いてしまう存在だと思う。 けれど、本当に人を支えるものは、「すぐに動ける力」ではなく、「動かない選択をできる力」、即ち“自制”である。 そして、“共感”とは、ただ気持ちを理解することではなく、その気持ちを... -
肝心なことは目に見えない【ことばの種】
目を凝らしても見えないものがある。けれど、目を閉じた時にはっきりと浮かぶ輪郭もある。 「大切なものは目には見えない」と語る言葉が、何故か心に響くのは、その真実を我々はどこかで知っているからではないだろうか。 『見ようとするほど、遠ざかるも... -
暇をなくす【ことばの種】
時間に追われることは怖いことだと思っていた。けど、本当に怖いのは、追われるものが何もない瞬間だと思う。 何もする必要がないはずなのに、何かをしようと焦り出すのは、大抵「暇」の中にいるときだ。 『悩みは、心に空白があることの証』 “暇”とは、余... -
支配し、支配されないこと【ことばの種】
感情とは、我々の内に棲む風のようなもの。 ある時は優しく背中を押し、ある時は荒々しく足をすくう。 だかこそ、“自らの風向き”を、“自らの手”で握ることが大切になる。 『気分の支配は、心の天気を自分で決めること』 自分で吹かせた風に、自分が吹き飛... -
人柄の重要性【ことばの種】
誰と共に居たいか。誰と共に歩みたいか。誰と共に生きたいか。 この問いの奥には、様々なスキルの鋭さよりも、人柄の温もりが潜んでいる。 信頼を生むものは、履歴書には載らないものばかり。 『腕があるかより、心があるか』 それが人を動かす力となる。 ... -
決まり事の重要性【ことばの種】
自由とは、好き勝手に振る舞うことではない。むしろ、秩序の中にこそ、人は本当の自由を感じる。 「何を優先するか」を定めることは、未来への愛を形にすることに繋がると思う。 ルールとは、縛るものではなく、“守るべき愛”を映し出す鏡のようなもの。 決... -
利点への意識【ことばの種】
何かに取り組もうとするとき、苦しさばかりが心を占めることがあると思う。 けれど、正しさに向かうことには、必ず“光の利”があることを知っていてほしい。そして、それは結果ではなく、歩むことそのものに宿るということも。 『向かうほどに、利点は感受... -
命の営養【ことばの種】
私たちは、日々何かを食べる生きる。けれど、それは口からに限ったことではない。 目から、耳から、皮膚から、心から。命は、見えないものを糧として営養を受け取っている。 『何を食べたではなく、何に養われてきたかが、命の質を決める』 誰かに見守られ... -
塔の建設【ことばの種】
高く立ちたいと願うとき、人はつい空を見上げてしまう。 けれど、本当に必要なのは、立ち上がる前の“深く沈む時間”である。 塔を建てることは、目に見える形を作ることではなく、「目に見えぬものに耳を澄ます」ことから始まると思う。 『土を耕すことなく... -
外装整えば内装整う【ことばの種】
姿は、心の響きである。揃ったユニフォームは、ただの服ではない。 それは、「共にある」という意思の象徴であり、敬意を形にした約束の姿である。 『外側を整えることは、内側にあるものを映し出す最初の行為』 人は、目に映る姿から、その人の「内側」を... -
頑張ることからの脱却【ことばの種】
蕾は、開花のときを誰にも告げない。風に吹かれ、陽に照らされ、ただ静かに、気付けばそこに咲いている。 そこには“努力しよう”という意思はない。 花は、ただ咲くべきときに咲く。この言葉の真理が、我々人間の在り方を教えてくれる。 もちろん、“頑張る... -
渇きへの潤い【ことばの種】
どれだけ水を飲んでも、何故か渇いたままの心がある。 それは身体の渇きではなく、もっと奥深い、名のない場所の渇きだ。 そんな渇いた心に触れることができるのは、水ではなく、たったひと言の“ことば”だったりする。 『ことばは、ときに水より深く沁... -
“働き”と“はたらき”【ことばの種】
「働くこと」は、生きるための手段なのだろうか。「はたらくこと」は、生きていることそのものなのだろうか。 子を育てること、誰かを想うこと、誰かを愛すること、誰かの痛みに寄り添うこと。 そこに金銭は発生しなくとも、“命が動いている”という事実が... -
自己存在意義とその証明【ことばの種】
ひとつの言葉が、心を触り、救ってくれるときがある。 名も知らない、会ったこともない誰かのまなざしが、確かに包み込んでくれるときがある。 誰かのことばが、誰かの存在が、自分自身の存在を証明してくれることがある。 我々の人生とは、「見えない証明... -
価値なきものを価値あるものへ【ことばの種】
すべて整ったものだけが美しいとは限らない。むしろ、欠けたもの、壊れたもの、忘れられたものにこそ、“創造”の火は宿る。 『闇に触れた手のひらに、光は生まれる』 想像とは、単に生み出すことではない。誰にも見向きされなかったものに目を留め、拾い上... -
自由と選択【ことばの種】
「何処へでも行ける」そう思うと、なぜか足が竦む時がある。 「選べること」と「選ばねばならぬこと」この2つの“あわい”の中で、わたしたちは“自由という名の使命”を受け取っている。 『自由とは、選べることではなく、選び続けるという使命のもとに成り... -
自分を耕す【ことばの種】
どれだけ季節が巡っても、大地がそのままでは実りを迎えることはできない。 そこに手をかけ、鍬を入れ、水を与えるからこそ、芽は出る。 自分の中の土を耕すことは、見えぬ根を育てる大切な営みだ。 『変わることより、耕すことのほうが深い選択』 変わろ... -
静けさに向かって歩む【ことばの種】
ざわめきに背を向けるのではなく、その向こうにある静けさを目指して歩き出す。 その歩みの音は、誰にも聞こえなくていい。ただ自分の呼吸に耳をすませばいい。 『静けさは、心が還る場所』 その小さな足音が、心の奥を照らしはじめるから。 静けさは、何... -
思考のうねりを求めて【ことばの種】
穏やかな水面にひとつ小石を落とすと、波紋は静かに、そして確かに広がっていく。 思考もまた、そうして生まれ、揺れながら深まるものだと思う。 『思考とは、沈黙に波紋を起こす、静かな衝動』 「問い」は、心の奥に沈めた石のように、やがて“自分の輪郭”... -
永遠の途上性【ことばの種】
どこまで来ても、まだ途中。完成が目の前に現れた瞬間に、次の問いが生まれてくる。 「できた」ではなく、「向かっている」が、人を豊かにする言葉だと思う。 『人生は、いつだって途中の自分にしか会えない」 終わりがないことは、不完全なのではなく、... -
愛さないを愛す【ことばの種】
「愛せない」と感じるとき、それは愛の欠如ではなく、“愛の変容”なのかもしれない。 触れることができない痛みが、どこかで愛を拒んでいるのではなく、守っていることもあると思う。 『本当の愛は、愛さないにさえも寄り添う愛』 愛は、美しいものだけに向... -
受け取るではなく与える【ことばの種】
満たされたいと何かを求め願うとき、人は何かを受け取ろうと手を伸ばす。 けれど、本当に満ちる瞬間は、何かを与えようとしたときに訪れる。 「与える」とは、自らの内にあるものを見出す行為だと思う。 『真に与える者は、欠けを抱えたまま誰かを照... -
何も持たない強さ【ことばの種】
持っていないようで、目に見えぬ何かを深く携えている人がいる。 その人の沈黙には、言葉を超える響きがあり、空の手には静かに育まれた誇りのようなものがある。 『空っぽに見える拳ほど、ほんとうの“何か”を抱いていることがある』 私たちは、「持つこ... -
謝罪力と和解力【ことばの種】
誰かに「ごめん」と言うことは、自分が小さくなることではなく、愛の方へと自分をほどいていくことだと思う。 “誤りに気づいた心で謝ること”は、すでに“和”の入口に立つ姿。 『“ごめん”の奥には、“共に在りたい”が隠れている』 謝ることは勇気ではなく、優... -
どちらかではなく、どこに居るか【ことばの種】
白か黒か、ではなく。右か左か、でもなく。 私たちの“在り方”は、常に“その場所”に宿る。 『どちらでもない場所に、ほんとうの自分は立つ』 選ぶことよりも、“居ること”に真実があると思う。 対立するものを眺めるとき、私たちはつい無意識に「どちらが正... -
分け繋がる愛【ことばの種】
境界線を引くことは、拒絶ではない。むしろそこには、もう一つの世界と出会う扉が生まれる。 触れられることのなかった想いに名を与え、形を与えるとき、それは“別れ”ではなく“始まり”となる。 『分けることは、愛を見つける地図となる』 一つに見えていた... -
咲くよりも、根を張る意識を【ことばの種】
私たちは、ときに“咲くこと”ばかりに目を向けがちになる。 しかし、“根があるから”咲くことに意味が生まれることを知っておかなければならない。 “花咲く”というのは、一瞬の表現。“根を張る”というのは、永続の表現。 誰にも気づかれず、褒められもせず、... -
成功と目的の交差点【ことばの種】
踏みしめた足元に、光が差している。けれど、ふと顔を上げたその先にも、確かに光は在る。 一つは近くて強く、一つは遠くて美しい。 その“強い光”と“美しい光”に、私たちは同時に照らされて人生を歩む。 『目の前が明るいときほど、遠い先を見失いやすい』... -
信じるしかないは、孤独の言い訳【ことばの種】
私たちは、誰よりも自分自身の声を聴いている。 “最後は自分を信じる”という言葉は、“最後は自分しか信じるしかない”という人としての悲しみだと思う。 “自分を信じる”。それは誇りではなく、誰にも触れられることがなかった“孤独”の名残り。 『ひとり... -
前提の愛【ことばの種】
人生において、私たちは何かを“選んでいる”とつい思ってしまう。しかし実際には、その選択の“前提”によって、既に多くが定まっているのかもしれない。 どんな“問い”も、どんな“関係”も、何を“前提”として始まるかで全てが変わると思う。 『前提が違えば... -
“ちょうどいい”の探求【ことばの種】
陽の光が、眩しすぎず、暗すぎず、ただ“ちょうどよく”部屋に差し込んでくるとき、私たちはそれを特別とは思わない。 けれど、その“何も主張しない優しさ”こそが、ほんとうは心に深い潤いをもたらしている。 『完璧よりも、心が満たされるのは調和で... -
弱き強い者【ことばの種】
目立つことなく、その場に踏ん張る人がいる。誰にも気付かれず、その場で誰かを支えている人がいる。 その人は、“声なき声”が最も深く届く“その場”を知っている。 強さとは、戦う姿ではなく、“赦し”を選び続ける姿の中にあると思う。 『ほんとうの... -
安定は、不安定によって成り立つ【ことばの種】
見えない力が、いつも土台をつくっている。揺れながらも、支えているものがある。 影があるから、光が立ち上がるように、表に現れないものほど、大切だと思う。 見た目の“安定”が、見えない“不安定”に支えられていることを、人はどれほど感じて生きてい... -
自由は嘘、自在こそが自由【ことばの種】
真っ白なキャンパスに、まだ何も描かれていないとき、その余白こそがすでに“在る”という価値を生み出している。 “自由”を求める叫びは、しばしば“塗られたくないという拒み”となるが、“自在”とは、どんな色にも染まりながら、なお“自分”でいられることだと...
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