
絶えず有益なことを成す。
それは、自分の思いや感情に振り回されずに、「与えられた瞬間に誠実である」ということ。
焦りや心配は未来を奪い、いまを曇らせる。
不安や苛立ちは、心を小さく狭く閉ざす。
だが、どんな時も「何が有益か」を選び取る心があるなら、出来事や気分に支配されることはない。
『有益を選ぶ者は、心を失わずに歩み続ける者である』
有益であるとは、自分に都合のよいものを拾うことではない。
むしろ、自分にとって負担であっても、「誰かにとって意味ある選びを差し出すこと」だ。
その一歩は小さくとも、やがて他者を支え、自らの歩みを支える道へと変わっていく。
誰にも見えない場面での小さな有益が、時に人生の大きな転機をつくる。それは派手さを欠いても、静かに確実に自分の周りを形づくっていく。
『小さな有益は、やがて揺るぎない大路となる』
絶えず有益なことを成すとは、大きな力を誇示することではなく、一つひとつの場面で、自分の心を自由にし、相手の心を生かすことだ。
そこには忍耐が要るし、時に「なぜ今これをしなければならないのか」と疑う気持ちも湧くだろう。
しかし、その葛藤を超えて「有益」を選ぶとき、心は確かに解き放たれる。選びは小さくとも、その積み重ねが揺るぎない人生の土台となる。
『焦りに従えば心は縛られ、有益に従えば心は自由になる』
だからこそ、今日という日も迷わず歩みたい。
不安に従うのではなく、有益に従うために。
未来は偶然に与えられるものではない。
未来は、「有益の積み重ね」によって静かに築かれていくものだ。