無限消失点【ことばの種】

地平線の果てに、吸い込まれるように消えていく一点がある。

その点は、決して手にはできず、しかし目を逸らすこともできない。

『無限消失点は、限りある歩みに無限の意味を与える』

人生は有限でありながら、私たちは果てのない一点を追い続ける。直線の道は存在せず、迂回と選択、迷いと立ち止まりの連続だ。

だが、無数の枝道の中で、何を先に選び、何を後に置くか。

その「優先順位」こそが、無限の点へと線を伸ばすための秩序となる。

目的は一つでも、手段は無数。

その無数の自由が人を惑わせもすれば、人を高めてもいく。

『プライオリティとは、見えぬ終点に光を通す羅針盤である』

無限消失点は、有限を超えようとする者の心に宿る。

だが、遠ざかる一点を完璧に追う必要はない。
歩幅が小さくても、立ち止まっても、道は消えない。

一歩を刻む限り、“あなた”はすでにその線上にいる。

消失するはずの点は、消えるためにあるのではない。

それは、“あなた”の歩みを絶えず導くために遠ざかり続けるのだ。

『無限消失点とは、未来ではなく、いまを永遠へと繋ぐ扉である』

その扉を開く鍵は、遠くではなく、“あなた”の一歩の中にすでに握られているはずだ。

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