
会社に入って間もない頃、からよく言われていた言葉がある。
「技術よりも人柄」
正直、そのときは心の中でこう思っていた。
「いやいや、この仕事は技術や知識があってこそでしょ」
どれだけ人柄がよくても、動きが改善しなければ意味がない。
そんなふうに考えていた。
ところが、時間が経ち、体験セッションを何十回、何百回と重ねていくうちに
少しずつ自分の中に違和感が出てきた。
アドバイスをもらうたび、それをそのまま真似しようとして、
気づけば自分らしさがなくなっていた。
昔から不器用なところがある。
だからこそ、周りのうまくいっている人のやり方を全部吸収しようとしていた。
でも、どれだけ形を真似ても、その人にはなれない。
そして、その過程で、自分本来の良さを消してしまっていた。
その頃から、入会率が少しずつ下がり始め
やり方は正しいはずなのに、結果が伴わない。
お客様との距離感もどこかぎこちなく、
「頑張っているのにうまくいかない」という感覚ばかりが残った。
ある日、ふと立ち止まって考えた。
「自分の強みって何だろう」
技術や知識はこれからも磨き続けられる。
でも今、自分が持っている唯一無二のものは
●「お客様と真撃に向き合う姿勢」
それからは、とにかく真撃に向き合うことを第一に
目の前のお客様の話を丁寧に聞き、何を求めているのかを感じ取り、
その場でできる最大限の提案やサポートをする。
体験の一回でも、その人に「来てよかった」と思ってもらえるように、
全力を注ぐようになった。
すると、不思議なことに、数字や結果が変わっていき
体験後の反応が柔らかくなり、自然と入会してくださる方が増えていった。
そこから次のステップとして、「体験の時間だけでも変化を実感してもらう」ことに取り組んだ。
ビフォーアフターを明確に見せることで、
お客様が「自分でも変われる」という希望を持てるようにした。
この工夫はさらに入会率を押し上げ、手応えはどんどん大きくなっていった。
この一連の流れを経験して、やっとわかった。
「技術よりも人柄」という言葉の本当の意味。
もちろん、技術や知識は大事。
でも、それをどう届けるかは【人】によって違う。
人の意見はアドバイスとして受け取り、自分にプラスになる形で活かす。
そして、自分の軸―誠実さと真撃な向き合い方―を崩さない。
それが、自分にしかできない価値であり、
結果として技術をより活かす力になるのだと、今では確信してる。